己の人間力向上 新経営者への7つの戒め その7 (2013年11月7日)

ビジネスコラム

~己の人間力向上を怠ってはならない~

経営者はリーダーそのものです。
経営者の交代はリーダーが代わるという事です。

「人がある人をリーダーだと思うためには、二つの基礎条件がある」と東京理科大学教授伊丹敬之氏(「経営を見る眼」、2007年)が言っています。
その条件のひとつは「正当性」だといいます。

その集団、組織にとってその人がリーダーになるのが当然であると誰もが納得できる
理由があるかどうかです。
この場合、息子は血統、血脈という誠に都合がいい条件を備えていますので「正当
性」は無事クリアしています。

もうひとつのの条件は「信頼感」です。
新しいリーダーがメンバーの信頼を得るのは大変なことです。
一朝一夕にできることではありません。

いろんな場面を共にし共感を抱いてもらえるようにしなければなりません。
また実績を積み重ねることで信用を得ていかねばなりません。
そして小さな成功をともに積み重ねていくことでやがて大きな成功へと導いていくこ
とができれば確かな「信頼感」を得ることができるでしょう。

そのためには不断の努力が必要です。
リーダーは求心力がなければ何事も成せません。

またリーダーは人心を掌握できねば大事を起こせません。
そのためにリーダーは己を厳しく律せねばなりません。
自分自身の器を磨きその器を大きくしていく努力を続けなければなりません。

中小企業において息子が社長になることはまさにこの実践に他なりません。
後継者になったその日から己の人間力を高めることが己の人生を救うことになり
ます。
よくよく覚悟をしてください。