当事者意識を高める 経営者の35の秘訣 その10 (2013年12月5日)

ビジネスコラム

~当事者意識を高める~

かつて数社の経営をしていたころの私はよく思ったものでした。
一人でも経営者である私と同じ気持ちで同じ感覚で仕事をしてくれる
社員がいたらどんなにか嬉しいこことかと。

今思えばそれも経営者の身勝手な思い込みにすぎません。
経営者が社員に対し何のアプローチもせず私と同じ考え方で仕事をして欲しいと願っても所詮無理な話でしかありませんでした。

幹部社員に幹部社員らしい仕事を願うだけで彼らとのコミュニケーションは皆無
に等しいものでした。
一人一人とじっくりと話をするべきであったと思っています。

私と同じように中小企業の社長の多くが、社内でトップセールスマンであったりトップ
サービスマンそしてトップエンジニアでしょう。
そのうえ当然トップマネジャーでもあります。

いわゆるお山の大将であったり超ワンマン社長というイメージでしょうか。
そういうトップにとっては社員みんなが頼りなく思えてしかたありません。
何をしても社内で自分が一番出来ると思っているのですから仕方ありません。

そんな社長があるとき自分の後ろを振り向くと誰も付いてきてくれていないと気づき
愕然とするのです。
俺についてこいタイプの社長に多いことでもあります。

ぜひこういう社長にして頂きたいのが幹部社員との個別面談を定期的に行うことです。
30分から1時間程度の個別面談を継続して行うだけで彼らの意識が変わり始めます。
話の内容は難しいことでなく、とにかく彼らの意見や思いを聞くだけでいいわけです。

おそらくそのうちに社長自らがいろいろと気づくことが出てくるはずです。
社長があまりに彼らのことを知らなかったことや彼らが思っていた以上に会社のことを
考えてくれているなんてことに気付かされるはずです。

そして社長の口からこれからもよろしく頼むよという言葉が出始めるかもしれません。
それを聞いた彼ら幹部社員が社長のその言葉に応えるべく動き始めるのは間違いあり
ません。