拙速に業務、組織、人事改革をしない 新経営者への7つの戒め その2 (2013年10月30日)

ビジネスコラム

~拙速に業務、組織、人事改革をしない~

先代の下で仕事をしてきた後継者は会社の現状になんらかの不満や不安を持つものです。
自分が社長ならこうするのになと思いながら過ごしてきたはずです。
そんな貴方が社長になったのですから、すぐにでもいろいろと改革をやりたい気持ちは理解できますが、しばらく様子を見てからにしてください。

とにかくまだ社員はじめ取引先の担当者が貴方を認めていません。
彼らもまた貴方の様子を窺っています。
まずは貴方の存在を認めてもらうところから始めましょう。
何事も拙速は良くありません。

ただし先代の経営が全くでたらめで今にも内部崩壊しそうであったり、財務内容も逼迫
して緊急な処置が必要だという場合があるでしょう。
その際にはきっと貴方の登場をみんなが待ちに待っていたと思い、早速手を付けるべき
ことから改革を進めることになんら反対はしません。

その場合でも貴方一人ではできません。
少なくとも一人か二人の協力者とともに進めてください。
決して貴方の独りよがりにならないよう常に意識をしてください
一人でも多くの社員が貴方の改革に参画してくれるよう仕組み作りも忘れず進めてくだ
さい。

業務内容の変更、組織の改編、人事制度改革などは、まず無視か拒否といった後ろ
向きな反応を引き起こします。
誰もが現状のままでいいという保守的で後ろ向きな気持ちを持っています。

一方で彼らも何らかの改革が必要だと認識をしています。
ここで新米経営者である貴方がまずやるべきことは貴方のビジョンを彼らに示し理解
してもらうことです。

難しいことではなく、貴方がこの会社を将来どんな会社にしたいのかということを辛抱
強く彼らに話して欲しいのです。
それこそいろんな機会を通じて自分の考えを伝えることです。

そうした後で業務、組織、人事改革の必要性を話していきましょう。
まどろこしいと思うかしれませんが、是非こういう流れでやってください。