私が目指す親から子への経営継承 (2013年11月12日)

ビジネスコラム

親から子への経営継承の難しさは親子故の性が原因かもしれません。
長年に渡る確執や父と子故の相克などは一朝一夕で解けるものではありません。
これほどプライベートな話はありません。

それ故いつまでも解決されることなく延々と存在します。
親と子が互いに思いやる気持ちがあれば克服できるのですが、長年の確執の積み重
ねが容易な歩み寄りを妨げます。

そのうえに父と息子の間にはなお厄介な相克という感情が出てきます。
この相克は仕事の現場ではより一層掻き立てられます。
息子が親父を超えようとし、親父がまだまだ負けんとがんばります。

その互いに競う合う気持ちを互いに高め合いそして認め合うところまで持っていけた
なら決して悪いことではありません。
親子の相克を超えたところにまで行きたいものです。

親父が息子を一日も早く一人前の経営者にしたいと思いあれやこれやと口を出し
ます。
素直な息子であればいいのですが、多くの息子は反発をします。
親父(経営者)が息子(後継者)を育てられない7つの理由は以前に書きました。

息子を経営者として育てるには他人、第三者に任せるのが互いのためです。
息子は世の中の人たちに育ててもらいましょう。
世間が息子を育てるとも言います。

親父が直接手を掛けずとも他人の会社で勤めたり、ビジネススクールへ通ったり、
自社の様々な現場を経験したり、たくさんの取引先との付き合いをしたりのなかで
息子は育ちます。

親から子へ社長が代わることは確かに種々のリスクがあります。
しかし世代交代をチャンスと捉え会社成長のきっかけにすることが大切です。
またそうでなければやる意味がないでしょう。

親父が歳だから息子に代わらざる得ないというだけでは誰にとっても面白くもなん
ともありません。

経営交代を数少ないチャンスと捉え、新社長とともに新たな夢のあるスタートを切る
ことが私が目指す親から子への経営継承です。