非を素直に認め謝罪する 経営者の35の秘訣 その26 (2014年1月6日)

ビジネスコラム

~非を素直に認め謝罪する~

今回は抵抗勢力だけでなくすべての社員と向き合うときにも言えるポイントについて
お話しします。
それは、自分に明らかに非があり責任があると確信するときには素直に認め謝罪するという
ことです。

経営者は万能で完璧な人間ではありません。
経営者も同じ普通の人間ですから、ときに間違いを犯します。
そのとき経営者だから謝る必要がないと思うこと自体、不遜で傲慢だと言えます。

なかには社員に経営者が謝るなどとんでもない、経営者の威厳がなくなり今後の指揮に影響
するという経営者が多くいることでしょう。
はたしてそうでしょうか。

経営者が考え打った手が上手くいかず経営不振に陥ったとしましょう。
その際、経営者が社員に自分の打った手が間違ったせいでこうなったと、素直に自分の非を
認め謝罪し、みんなの協力を願うと真摯な態度で話したとします。

おそらくそれを聞いた社員の多くが協力を表明するのではと容易に推察できます。
一方、経営者が自分の非を認めないばかりか、それを社員のやり方がまずかったせいだと、
社員の責任だと言ったとします。

当然、社員たちの反感を買い、会社への不満や失望を多く生むことになります。
結果、経営不振から立ち直ることなく、いよいよ大変な状況に追い込まれることでしょう。

経営者だから社員に謝らないというのは、威厳や尊厳などという問題ではなく、その経営者の
安っぽい自尊心と自惚れがそうさせているだけにすぎません。
得てして経営者は勘違いしてしまいます。
経営者とはこうあらねばならないと見栄と虚飾で自らを作り上げてしまいます。

本当に強い経営者とは自らの非を素直に認め謝罪できる経営者です。
その経営者の行動が社員のモチベーションを上げ会社を変えていきます。
過ちを犯さない完ぺきな経営者などどこにもいませんから。