ああ エキストラ ! (2012年4月5日)

敬天愛人箚記

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先日、妻とふたりシニアタレントとして初仕事がありました。
某有名女優が主役のコマーシャルです。

今回はオーディションなしのエキストラの仕事でした。
撮影現場に朝6時集合で夕方には終わりました。

撮影スタッフが30人、エキストラが30人ということで現場にはたくさんの人がいました。
わたしと妻は初めての経験でしたから、見るものすべてが珍しく、ずっとキョロキョロとしていました。

エキストラの人たちと話してみると、彼らはみんなプロばかりでした。
今日が初めてというのは、わたしと妻だけのようでした。

みんなキャリアはまちまちでしたが、意識はプロのそのものでした。
普段は映画やテレビドラマの端役で出ているとのことでした。

早朝の集合ということで、現場ではケータリングで食事が用意されていました。
もちろんお昼の食事もついていました。

エキストラ仲間が、こんな待遇がいい現場は久しぶりだとのことでした。
食事なしもあれば、ついていても冷たい弁当を渡されるだけだと言っていました。

最近はとくにどの現場も製作費が削られるので、世知辛いことが多いようです。
エキストラにとって厳しい環境であるようでした。

当日は、結婚式場の場面でした。
一応、エキストラのわたしたちにも役が当てられていました。

妻は新郎の母親役、わたしは新郎の上司役でした。
ふたりとも衣装が用意されていました。

「このあいだの娘のウェディングランチはふたりともカジュアルで出席したのに、今日が正装なんておかしいね」とわたし。

なんとも主役の女優さんが可愛らしいものでした。
そしてとても礼儀をわきまえた振る舞いでとても好感がもてました。

エキストラはどの現場でも初めに入って最後に出るのが常識らしいです。
そして現場での序列は最下層なので、あつかいはひどいのがあたりまえの世界らしいです。

わたしが話した俳優さんも何度ももうやめようと思ったそうです。
にもかかわらず、また声が掛かるといそいそ出かけてしまうらしいです。

この業界には不思議な魅力があるのだと思います。
スタッフをはじめこの仕事だけで飯を食えているのはごくわずかでしょう。

それでもみんな、やめられずまた出かけていくのです。

ああ!エキストラ
されど、エキストラ

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