我が子の育成は難しい (2012年3月24日)

敬天愛人箚記

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世の中には本当に仲のいい父子がいます。
しかし、それ以上に父と子の間には相克が多く見られます。

特に父親と息子の関係には難しいものがあります。
わたしと親父には最後まで相克が存在しました。

2年前に親父が93歳で亡くなるまで、わたしと親父の相克は無くなることがありませんでした。

わたしの親父は若くして独立起業をしました。
生まれながらの商売人でした。

わたしの母親は裕福な家庭で育ちましたが、祖父が事業に失敗した後、働きに出た先で私の親父と出会いました。母は親父の後妻に入りました。

わたしが物心ついたころ、親父の羽振りもよく外に女性を囲っていました。
家に帰ってくるのが月に一、二度という状態でした。

わたしは子供のころから親父が好きではありませんでした。
それは大きくなっても変わりませんでした。

大学を卒業して親父の会社に入った後、それまで以上に親父を知ることになりました。やはり、どうしても親父を好きになれませんでした。

わたしはこれは相性が元々悪いんだと思うことにしていました。
親父もわたしも互いのことがどうしても理解できませんでした。

わたしが30歳で社長になったのは決して禅譲ではありませんでした。どちらかと言えば、いやがる親父を無理矢理引きずり下ろした格好でした。

わたしが会社に入ってから、親父に何か教えられたということは何一つありません。ただ、子供のころから取引先によく連れていかれていました。

見よう見まねといいますか、お客さんとのやりとりを子供心に覚えていました。商売をするコツのようなものを見て大きくなっていたのかもしれません。

仕事をし始めて自分は営業センスがあると感じました。
蛙の子は蛙だと感じました。

わたしは良い悪いにしろ、親父の後姿を見て育ちました。
仕事は何も直接教わりませんでしたが、見よう見まねで学びました。

そして、なにより世間のみなさんがわたしを教育してくれました。

親が子供を教育するのはとても難しいものです。
まして、経営者である父親が後継者である息子を育てるにはおおきな無理があります。

後継者である息子を育てるのは、自社の役員や社員では微妙な問題が生じます。
ここは第三者に委ねるべきです。

信頼のできる経験豊富なプロに任せるべきです。

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  ビジネスデザイナー・エグゼクティブコーチ

         大石 吉成

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