敬天愛人語り始め(2011年4月29日)

敬天愛人箚記

私が高校生大学生だった頃、学生運動も下火になり世の中はバブル絶頂期でした。一浪し大学にはいった私はなにを血迷ったか大学の劇団「第三劇場」に入っていました。以来、芝居とバイトと乱読の日々を送りました。当時、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」が流行しており幕末の志士かぶれした輩がたくさんいました。もちろん私もその一人でした。私は西郷隆盛が大好きでした。いろんな書籍を京都の古本屋で探して読んでいました。西郷さんの生きざまに感動・共感していました。西南戦争に至るまでそして城山での最後において、彼の周りの人たちに憤りを感じていました。西郷さんをそこまで追い込まないでくれ、西郷さんを死なせないでくれと叫んでいました。今思うと、私は彼の自己犠牲の精神に共感しつつも儚さを感じて苛立っていたのかもしれません。指導者・リーダーにはいろんなタイプがいます。ほっておいても自然と指導者に担ぎあげられる人、自分から頭角を現していく人さまざまです。しかし指導者の役割は一つです。メンバーに自分たちの行く先を指し示すことです。リーダーシップの取り方は様々ですが役割は一つです。いずれにしても西郷さんは魅力ある不思議な指導者でした。