求む!次世代のサラリーマン (2011年9月18日)

敬天愛人箚記

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私たち日本人には、島国で育ち、長年、農耕社会が続いたこともあり、個性豊かな人材が育つ土壌がありません。集団の秩序を乱さず、目立つことなく、みんなと歩調を合わせることが、良識とされる社会です。今も昔も変わらぬ日本の姿です。このような社会では、個性豊かで独創的な人間は、居心地が悪く、住みにくいものです。しかし、今の世の中、島国といえども閉ざされた社会で在り続けることは不可能です。ましてや、グローバル経済の中で、日本だけが独自の経済で生きるということはあり得ません。今、日本企業はグローバル経済の中での生き残りをかけ、経営戦略を見直し始めています。なかでも人事戦略に大きな変化が現れています。企業が求める人材が多様化し始めました。今までの日本企業は、世界経済のパイが膨らむなかで好調に業績を伸ばすことができていました。その際に必要とされる人材は、組織を維持するため、真面目で大人しく従順なサラリーマンでした。没個性であることを求められていたともいえるかもしれません。時代は大きく舵を切りました。企業が求める人材が変わりました。これから、求められる次世代サラリーマンの条件を並べてみます。
一. 上司、同僚、部下を必要以上意識しない。

 かつては、社内の人間関係がなによりも大切でした。場合によっては、取引先との人間関係より

 重視されました。  
一. 他人を批判、評価しない。

 自分はさておき、とかく人を批判ばかりします。そのうえ、頼まれもしなのに評価までします。そし

 て、人が自分を批判することを嫌い、自分の評価を素直に受け入れません。
一. 自分の意思を持ち、物事を自分で決める。

 会社という組織にどっぷり浸かっていると、自分の意思を持たず、物事を自分で決めようとしませ

 ん。平穏に一日を終え、無事に定年を迎えれば万々歳です。
一. 何事も人のせいにしない。

 すべてのトラブルが、すべて人のせいです。すべての問題は誰かのせいで、成果は自分のもの

 だと言います。
一. 自分の人生は自分で描く。

 横並びの意識で就職し、大過なく定年を迎え、はじめて裸で世の中に出ます。そのとき、家族が

 いてくれればいいのですが。
一. 自分で考え、行動する。

 今日の一日を振り返ると、ルーティンを繰り返すのみで、何ら創造的な活動をしていません。考え

 るということは、何かを創りだしたり、問題を解決することです。また、指示待ちが多く、いつの間

 にか指示がなければ、自ら動けなくなっています。
一. 独りであることに勇気を持つ。

 日々、組織の中にいると安心感があります。集団でいることに慣れています。群れることを良し

 とせず、独りであることに勇気を持つことです。いたずらに群れないことです。
一. 前向き、上向き、外向き。

 草食系じゃなく肉食系を求めます。