面舵(おもかじ)いっぱい!(2011年5月21日)

敬天愛人箚記

世の中大きく変わりました。人々の価値観がとても変化しました。このたびの東日本大震災そして福島原発の事故以来、明らかにものの見方・考え方が違ってきました。

先日あるセミナーで「西暦1000年代は男性の時代で、2000年代は女性の時代である。」という話がありました。2000年を境に世の中変わっているらしいのです。そう言われてみると、1000年代は男性特有の戦いや競争の時代であり、2000年以降はなにやら女性の時代らしく、調和・安定・統合の時代になりつつあるのかも知れません。

私は長年、建設業界にいました。特に公共工事に関連した仕事をしていました。談合は必要悪と誰もが思っていた時代でした。建設業界のみならず日本社会のあらゆる業界で談合が行われていました。私は心の中で、違法である談合によって成り立っている業界って、何かおかしいなと思っていました。大相撲の八百長問題もしかりです。何年も前から一部マスコミで言われていたことが、このたび表面化しました。なにかおかしいぞ、なにか変だぞと思っていたことが、やっぱりおかしかったんだ、変だったんだとみんなが考えるようになりました。そして原発事故です。当初から安全性には諸説ありました。経済優先の時代でしたから深く検証もせず、着工し運転されてきました。それが、今回の事故で、やはり危険なものだったということが、解かってしまいました。

いろいろな業界の習慣・慣習が世間の常識と知らず知らずの内に乖離してきたのです。おかしい、変だと思っていたことがやっぱりおかしく変だったんだ。してはいけないことは、やっぱり、しては駄目だったんだ。多くの人々がそう考えだしました。時代は大きく舵をきりはじめました。それにまだ気付いていない政治家・官僚・業界団体・労働団体のみなさん  面舵いっぱい!