変革と保守の区別を覚悟 継ぐ者7つの覚悟 その5 (2013年10月15日)

ビジネスコラム

〜変革と保守の区別を覚悟~

親父の会社に入社してしばらくすると、どうもおかしいぞと思うことがたく

さん出てきます。

後継者が大手の会社を経験してきたならなおのことでしょう。

以前の会社にくらべるといろいろ違うことがあることに気付きます。

朝礼が無い、あったとしてもなんかあまりやってる意味がないのではとか、会議が

定期に開かれていない、やっても何ら社員が話すことなく親父一人の独壇場になって

るなんてことが気になり始めます。

営業マンはみんなひとりひとり上司に報告や連絡することもなく勝手にやってるように

思える、商品の在庫が多すぎて倉庫が整理できていない、配送は計画的でなく配送

係りの長年の勘でやってるようだ、などでしょうか。

いやいや、それくらいならまだいいが、どうも経理がずさんでどんぶり勘定でやって

るようだと本当に気になりだすと次から次と出てくるものです。

一方で、かつての会社には無かったことがあるのにも気が付きます。

親父を中心として家族的雰囲気があってみんなが陽気で元気に働いてるように思

える、母親が社員のひとりひとりの健康やそれぞれの家族を気にかけているおか

げで、欠勤や遅刻が無く、離職率がとても低いことなどにも気が付きます。

また、定年を過ぎたはずの古くからの社員が手伝ってくれているおかげで、商品の

質を落とすことなく、若い者たちが仕事を引き継いでいることにも気づきます。

それぞれの会社に社風があります。

社歴が長ければ長いほど独特でユニークな社風があります。

会社には変えるべきものと守るべきものがあります。

その区別を次代を引き継ぐ後継者がじっくりと見極めねばなりません。

拙速な変革は混乱を招きます。

時期を失した変革は意味をなしません。

会社を変えるのはあなたしかいません。

会社を守るのもあなたしかいません。