友の墓参り (2012年4月22日)

敬天愛人箚記

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この度の帰郷の際、友人の墓参りに行きました。
彼は高校の同級生でした。

彼はわたしより一つ年上でした。
彼は高1のとき、無理な運動のせいで身体を壊し、以来、亡くなるまで40年ちかく透析をしていました。

大学を卒業したのち田舎へ帰り家業に従事しながら、人工透析にかよっていました。
幸いなことに、彼は最愛の女性と出会い結婚しました。

そんな彼が、2年前わたしが会社を潰したとき、とても心配してくれました。
そのころ、彼の長い闘病生活が、彼の体力と気力を奪いはじめていました。

わたしと妻が彼の家をひさしぶりに訪ねたとき、彼は痛みのため立つことも座ることも出来ませんでした。

彼はわたしたち夫婦を満面の笑みで迎えてくれました。
痛みをこらえながら、わたしたちを持て成してくれました。

その後、上京したわたしに田舎からいろんな物を送ってくれていました。
そんなある日、彼の奥さんから連絡がありました。
とても急なことでした。

40年ちかい闘病生活はわれわれの想像を絶するものです。
わたしが彼の痛みを少し理解できたのは、わたし自身が白血病を患い、会社を潰したあとのことです。

人は情けないもので、たとえ友人でも、その人の痛みや辛さ、悲しみや苦しみといったことを心から分かってやることができないものです。

己が逆境にあってこそ、初めて他人の痛みや苦しみに気付きます。

彼の墓は、とても立派で大きなものでした。

わたしは彼に久し振りの帰郷を報告しました。
あれからのわたしたち家族の話しをしました。

彼がとても喜んでくれているのが、わたしには分かりました。

わたしに優しくしてくれてほんとうにありがとう。
貴方に優しくしてあげることができずで、ごめんなさい。

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