経理、財務を人任せにしない 新経営者への7つの戒め その3 (2013年10月31日)

ビジネスコラム

~経理、財務を人任せにしない~

後継者が経理に明るいなんてことは少ないでしょう。
経営者である親父もそうだったかもしれません。

中小企業では経理は妻の担当というのが多くあります。
もっぱら親父は物を売ったり物を作ったりが担当でお金のことは妻に任せっぱなしというのが相場です。

そんな親父が息子に経理の知識の重要性を説くなどないはずです。

会社は設立したときから資金繰りが始まります。
社長の最も大切な仕事が資金繰りです。

設立当初は毎月毎月の資金繰りに苦労していたものが少しずつ順調に商売が
動き出すと、お金の流れが順調になり、いつしか金融機関との取引が生まれ
資金繰りに苦労することがなくなります。
そうなるといつしか経理のことは妻に任せっぱなしという状況になります。

それが突然売り上げが伸びなくなり利益が上がらなくなって再び資金繰りが気に
なりだします。
あれだけたくさん商品を売り利益を多く上げてきたのになぜ会社に金が無いんだ
ろうと不思議に思うのです。

その間、どれだけの設備投資をしたか、どれだけ従業員が増え経費が多くなったか
なんてことはまったく考えたことがありません。
現金がどこに行ったのか分かっていません。

後継者は社長になるまでに経理の基本だけは学んでおく必要があります。
後継者が経営学部を出ている、経理の資格を持っているという以外、多くは経理など
何も知らないはずです。

後継者の間に経理の仕事をしばらくさせるのもひとつですし、経理のセミナーなどへ
積極的に参加させるなどして学ばせてください。

社長が経理、財務の知識がなく自社の経営状況が把握できるはずがありません。
まして財務状況を的確に知っていなければ経営判断など出来るはずもありません。
新社長は少なくとも月々の財務諸表に必ず目を通して、経理財務を人任せにしない
でください。